きらのブログ

まんが家マリナシリーズの二次創作サイトです。

愛の祈り(パラドクス後マリナ編)28

シャルルに話しながら私は自分の思いと向き合っていた。

シャルルの事が気掛かりで仕方がなくてとにかく私はパリまで来たわ。

たとえ恋人がいてもいい。
今さらって言われてもしょうがない。
自分の気持ちを伝えられるだけでいい。
そう覚悟して日本から来たのよ!

でも…
だけど…
本当は違っていた。私はもうそれだけではなかった。自分の思いを告げるだけで満足出来なかったと思う。

愛されたいと願い、拒絶されたくないと思う臆病な自分がいた。こんなにも私はシャルルを好きになっていたなんて…。

シャルルは神経質そうな細い指で涙を拭いながら包み込むような温かい眼差しで私を見ていた。

「あんたに恋人が出来ていても、もう私を好きじゃなくても私はシャルルが好きって伝えたかっただけ。なんてそんなの嘘だった。私はあんたに受け入れてもらいたかったのよ。小菅で放してしまった手をもう一度取り戻したい。
あんたに愛されたくて、その腕にもう一度抱きしめられたい。
いつの間にか私はこんなにもシャルルを好きになっていたの。苦しいくら…」


シャルルの唇が私の唇を塞いでいた。
深く愛おしむような口付けに私は溺れてしまいそうだった。

「君の真実を知りたかった。君自身でさえ曖昧なミシェルへの気持ち、オレへの気持ちをね。そして見せてもらったよ。
君の願いを、祈りを…。」


私を見つめる優しい瞳はいつもより澄んだ青色をしていた。私はシャルルの首に腕を回して苦しみをぶつけた。

「誰よりもあなたを愛してるわ。苦しいぐらい…愛してる。」

「マリナ、誰よりも君を愛してる。
永遠に変わることはない。間違いだったと言われてもオレから離れる事はもう2度と許さない。」


再び唇が重ねられた。
とても深く情熱的なくちづけを私はシャルルからもらった。離れてしまった事を悔やみ、2度と交わる事はないと思っていた2人の心が1つになる事を望んでいる。シャルルは私の思いを好きって感情を解放してくれた。

苦しいほど好き…こんなに誰かを好きになれるなんて。







つづく

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ここまでお読み下さってありがとうございます。

余談ですが、私室で2人きりになってからシャルルの深い部分までの愛情の確認作業(?)と言いますか、好きだけでは安心しきれなかった場面を今回書いてみましたが伝わったかどうかとっても心配
どうしても【苦しいぐらい愛してる】とマリナに言わせたかった~!(≧∇≦)
好きって言葉は華麗の館で言ったけど、信用ならないからね(笑)


次回はこの流れでお察し頂けるでしょうか…R指定、【限定公開】とさせて頂きます。お気に入り登録の際は面倒とは思いますが一言ゲストブックへお願いします。