きらのブログ

まんが家マリナシリーズの二次創作サイトです。

2023-09-01から1ヶ月間の記事一覧

あとがき

みなさん、こんにちは。 「いつかの君を忘れない」いかがだったでしょうか?というか、最後の最後に27話って!28話じゃん…今、気がつきました。 中盤で更新ペースが落ちましたが、近年では稀な(そこまで?!)ハイペースで書けた作品だったんじゃないかな…と…

いつかの君を忘れない 28最終話

車の窓から建物が見えてきた。オレはシートから体を起こし、それを見上げた。外観は悪くない。 「今年の夏にオープンしたばかりで、すごい人気らしいですね。海外からもお忍びで泊まりに来る方も多いとか。お客さんも有名なモデルさんか何かですか?」 「………

いつかの君を忘れない 27

フラッシュバックは疑似体験だ。 映像として再現される場合もあれば、その時の恐怖心が蘇る場合もある。オレはマリナの体を強く抱きしめた。 「大丈夫だ。落ち着いて」 するとマリナは首を左右に振った。 「ちがうの。ごめんね、シャルル。ずっと辛かったよ…

いつかの君を忘れない 26

マリナとの訓練も何とか終え、いよいよ明日は日本へ発つ。なかなか上達しないマリナに根気よく付き合い、これなら何とかなるだろうという段階まで何度も練習した。マリナ自身に不安が残ったままでは意味がないからだ。万全の状態で日本に行くと決めていた。 …

いつかの君を忘れない 25

屋敷までの帰り道、これからの事を二人で話した。すぐに結婚をするわけではないが、一度日本へ行き、マリナの両親と話をしなければならない。結婚を認めてもらえるまでパリには戻らない覚悟でオレは日本へ行くつもりだ。 「あたしも一緒に行くわよ」 「君を…

いつかの君を忘れない 24

マリナは退行催眠のことを言っているのか。言いたいことはわかるがミシェルの場合、この方法は使えない。 「退行催眠の中にインナーチャイルド療法というものはたしかに存在するが、それは患者の幼少期のトラウマなどにアクセスし、当時の心の痛みを癒し、現…

いつかの君を忘れない 23

あの日から五ヶ月。 オレにとってマリナが一番大切なんだと彼女に伝えてから穏やかな日々が続いた。 「シャルル、これどうかな?」 「いいんじゃないか?」 「ねぇ、適当に言ってない?!」 「マリナは何でも似合うよ」 一日時間が取れたから今日はマリナを…

いつかの君を忘れない 22

「マリナ?」 「どうして送るなんて言うのよ」 再会以来、マリナがこんな風に気持ちをぶつけてくるのは初めてだ。どこか他人行儀で、距離を感じていたが仕方がないと割り切っていた。でも今のマリナは本来の彼女に近い。 「一人で帰らせたくないからだよ」 …

いつかの君を忘れない 21

「荒んでいるな」 テーブルの上にチラッと目をやるとルパートは白い封筒をオレに差し出した。 「何だ?」 「ラグノス達が騒ぎ出してる」 ラグノスというのはルパートの兄。つまりオレの叔父で親族会副議長だ。封筒の中には数枚の写真。取り出した瞬間、ルパ…