きらのブログ

まんが家マリナシリーズの二次創作サイトです。

心をこめて2

朝食が終わると私はスケッチブックを手に庭へ来ていた。
アルディ家の本邸の庭ってかなり広くて様々な草木や花が庭師によって、綺麗に整えられているの。私は気が向いた時にここに来てはスケッチをする。
奥にはバラ園もあって温室の中でしっかりと管理された何種類ものバラが育てられているの。


時間も忘れてスケッチしていると、グゥ~!あら?お昼の時間みたいね。
スケッチブックをしまって本邸に戻ろうとした時に後ろから透明な声が聞こえる。

「マリナさん、サンドウィッチを持って来たので庭で一緒に食べませんか?」
ジルだった。金髪をサラッと輝かせて私の前まで来るとニコッと天使の笑顔を見せる。

私はちょうどお腹も空いていたからジルの素敵な提案にうんうん!と何度も首を上下させた。


サンドウィッチを美味しそうに頬張る私を微笑ましそうに眺めていたジルは先日のメイドの話をし始めた。

「3日後にはシャルルがオーストリアザルツブルクで開催される心理学国際会議に出席する準備と会議後に現地で開催されるレセプションに参加した後、イタリアのローマに渡り国際精神学会議への参加も予定しているため2週間ほど出掛けます。この期間働いて頂く事になりました。この期間は別邸にて働いて頂きます。」

シャルルがいる時だと働かせてもらえないものね。ジルは国際会議の参加予定を上手く入れたようだった。やるわね、ジル。さすがアルディ家の参謀だわ。

別邸にはパリに来てからほとんど立ち入りしてないし使用人の人たちとも面識はないはず。それでジルは別邸にてと言ったのね。その時は深く考えてなかった。