きらのブログ

まんが家マリナシリーズの二次創作サイトです。

la douce pluie 35


目を覚ますとシャルルの腕の中に私はいた。窓の外に目を向けると夕陽はすっかり姿を隠し辺りは夜の闇に支配されていた。いつの間にか眠ってしまったようね。ぼんやりとした視界、気怠さを感じているとシャルルが心配した様子で私を覗き込んだ。


「君の体がさっきから熱くなってきてる。雨に濡れたのが良くなかったようだ。すぐに薬を持ってくるよ。」


確かに背中がギシギシ言ってるし喉の奥が熱い。熱が出始める時のゾクゾクした感覚に私は首元までシーツを手繰り寄せた。寒い…。


シャルルはすぐに戻ってくると手のひらほどの携帯用の小さな銀色のケースを開けた。中にはいくつかの薬が入っている。家庭用救急箱って言ったところね。シャルルは中から2種類の薬を取り出すとケースをパタンと閉じてサイドテーブルに置いた。


「これを飲めば楽になるよ。」


シャルルは私の背中に手を差し込んで体を起こすと白くて丸い錠剤を私の手のひらに乗せた。
サイドテーブルに置いてあった水を渡されて私は一気にそれらを飲み下した。


「何も食べてなくて薬を飲んでも平気なの?」

だって普通は食後にお飲みくださいとかって書いてあるじゃない。
食中なんてのも聞いたことあるけど。
そんな私の心配をよそにシャルルは何て事ないといった風にさらりと答えた。


「一般的に処方される物は万人に共通して効果を得られる成分を配合している。
総合感冒薬はまさにそうだ。しかしオレは君の体に合わせた薬をすでに開発している。君専用だから何の問題もない。
今回のアセトアミノフェンは胃を荒らす抗炎症作用のない薬剤だ。よって食後である必要はないんだ。
アスピリンイブプロフェンなどは交感神経緊を張薬させ抗炎症作用を発揮するが、交感神経の緊張が強過ぎると胃の血流が過剰に抑制されて胃のトラブルの原因になることがあるが、オレはこれらを使っていない。」



うーん、ちんぷんかんぷん…△%¥☆…
私はシャルルの説明にすっかり頭を抱え込んでしまった。私は素直に出された薬を飲んで大人しく寝ている事にした。
熱が上がってきているのか目が熱さに潤む。そんな私の頬に手を当ててシャルルは真っ直ぐに私を見た。


「無茶ばかりしないでくれ。よく考えてから行動するんだ。考えなしで行動してもろくな事はないからね。
これからは雨に濡れるのも禁止だ。」



そう言ってシャルルはアンティーク調デザインの柱時計にチラリと視線をやると呟いた。


「そろそろだな…。」


そう言ってシャルルは立ち上がる。


「マリナはゆっくりと休んでいるように。オレはミシェルと話をしてくる。」










つづく

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みなさん、こんにちは(^o^)

実は何年かに一度の発熱で仕事を休み昨日は一日中朦朧としてました(-。-;
寒気にガタガタ震え、高熱に体がギシギシと悲鳴をあげる中、もうこれ以上は眠れないってぐらい寝ていたのでだいぶ楽になりました。
そこでマリナちゃんに代わりになってもらってシャルルの処方を妄想していました。