きらのブログ

まんが家マリナシリーズの二次創作サイトです。

la douce pluie 10

みなさん、こんばんは!
いつも読んで下さってありがとうございます

原作と違うキャラのミシェルです
私の創作【心をこめて】の設定で続いてます。シャルル、ミシェル、マリナは一緒に暮らしてます(^o^)
このミシェルを誰?と思った方はスルーして下さいね。
まだまだミシェルを使う予定です。
この世界観が苦手な方はお戻りになる事をお勧めします。
それでもいいよと言う方はどうぞお進み下さい


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マルクの家は車で30分ほど行ったところにあった。教えられた住所まで行くとマルクが外に出て待っていた。

「マリナっっ…!こっちだ。」

私たちはアパルトマンの階段を上り部屋へと急いだ。
部屋の奥から苦しそうな息を繰り返すマックスが横になっていた。


「チアノーゼか…。」

後から来たミシェルが呟いた。
私は持ってきた薬をバックから取り出してマルクに渡した。
しばらくするとマックスの呼吸が平常に戻り、落ち着き始めた。紫色だった唇の色もピンク色に戻り始めてきた。


「本当にありがとう。君たちが来てくれなかったら大変な事になっていたかもしれないよ。マックスが苦しそうになってからオレ、真っ先にマリナの事を思い出したんだ。」


マルクは緊迫した状況から開放されやっと笑顔が戻ってきていた。
マックスは薬が効き始めて呼吸が楽になると何でもなかった様子でご飯を食べて自分のお気に入りらしい場所で眠り始めた。その姿を見て私はここへ来て良かったと思った。


「薬が効いて本当に良かったわ。
やっぱりマックスも気管が弱いみたいだから明日にでも病院に連れて行ってあげてね。」

マルクは頷くと次にミシェルに向き直り、言葉を選ぶようにして話しかける。

「貴方はこの前会った兄さんの方かな?
今日はありがとうございました。おかげでマックスも大事に至らずに済みました。
あれから貴方を何処かで見たことがあるって気になっていたんだけど思い出しましたよ。アルディ家の若き当主シャルル・ドゥ・アルディだとね。」

動物病院でのシャルルの冷たい態度から学習していたマルクは丁寧な言葉遣いで親しみを込めてミシェルに話しかけたけど、ミシェルはフンっと鼻で笑うと冷たく答えた。

「オレはミシェル・ドゥ・アルディだ。
君に薬は渡した。これ以上マリナに直接関わる事は遠慮してもらう。
今後、彼女に用があるなら正式にアルディ家を通してくれ。
では失礼する。行くぞ、マリナ。」

そう言って後ろから私の肩を両手で掴むようにして玄関へと追いやる。

「ミシェル待ってよ。ねえ、ちょっと」

私はマルクに声を掛ける暇もないままに外へと連れ出されてしまった。
ミシェルはバタンと後ろ手で扉を閉めた。私は振り返ってミシェルを見上げて言った。

「ちょっと待ってよ。あんな言い方しなくても…。それにまだマルクと話をしている途中じゃない。そんなに急がなくてもいいでしょ。」


ミシェルは悲しげに私を見つめていた。

ん…?

ミシェルの瞳に哀影が映し出されたように私には見えたの。

何、今の…?


「シャルルが帰る前に戻りたいだろ?
アイツと話をしに来たわけじゃない。
薬は渡した。もう十分なはずだ。
いいね?」

でも…。こんな風に帰るなんてマルクに悪いじゃない。ミシェルったら急にどうしたのかしら。

「ミシェル…何かあったの?」

その瞬間、私の頬を両手で包み込むようにして捉えて私の唇にミシェルか覆い被さるように唇を重ねてきた。
私は驚いてジタバタと暴れたけどミシェルの力に敵うはずもなく深く口づけを受け入れてしまった。




パシャッパシャッ!!



辺りに閃光が走り人影が駆け出して行った。


「クソッ」

ミシェルは後を追って駆け出した。

私は一人…茫然と立ち尽くした。








つづく



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みなさん、こんばんは!
ここまで読んで下さってありがとうございます
明日から少しスローペースになると思います。こんなトコで止めてすいません